カナダに来てもうすぐ半年になる。
カナダではもう紅葉が始まっている
来たばかりのときは慣れるのが精一杯、
2−3か月くらいならとにかく周りが新鮮で、
これまでの生活や日本との比較が目に付く時期、
それが、4-6か月くらいたつとそれが当たり前になって、
だんだん慣れてきて、新鮮さを感じなくなってきた。
そうして、いちいち日本との違いに驚かなくなり、カナダの風景を
当たり前のものとして見たり、習慣になじんできている自分に気づく。
たとえばそれは、バスに乗るときに緊張しなくなったとか、
買い物するときにまごつかなくなったとか、
レストランでチップがスムーズに払えるようになったとか、そういうこと。
でもそれはカナダ社会になじんだというよりかは、
単に生活に慣れて行動パターンがある程度固定化されただけだ。
コミュニティセンターのお祭りでふるまいホットドック
すると逆に、今度は積極的に情報を得たり外に出たり、
英語を勉強しようとする気がなくなってきて、引きこもりがちになる。
こういうときにインターネットを見ると、
日本にいるみたいな気持ちになってしまう。
昔は海外ニュースとか、海外の日本人コミュニティ経由で
日本の情報を手に入れていたんだろうけど、
今はSNSやスカイプのおかげで、リアルタイムに友だちとやりとりしたり、
日本のニュースを手に入れることができるようになった。
でも、実際の現場を見た訳じゃないし、テレビ放送も見れないし新聞も読めない。
知っているのはそのことについての意見だけだ。
友だちとすぐそこにいるかのようにやりとりできたって、
実際にはすごく距離がある。
だから、日本と一瞬でつながれることが逆にホームシックを感じさせる。
そして、感覚はカナダを飛ばして日本と直接つながっているのに、
体はそこに行けないから、イライラする。
すると意外なことに、だんだん日本に帰りたいという気持ちが湧いてくる。
いつもつながれることがホームシックを呼び起こすなんて思いもしなかった。
実際すぐには帰れないので、気持ちをやりすごすために、なるべく外に出る。
秋の始まりを知らせるMain streetのフェスティバル(autmun shift festival)
知らない土地に長くいると、ハイテンションや楽しさや新鮮さで過ごす時期と、
いかに新鮮さを保つかに気を遣う時期が入れ替わりでやってくる。
そういうときはちょっとでもいいから違うことをしてみる。
いつも行き慣れたバスのルートを変えてみるとか、
観光地からローカルの人が行く場所で休日を過ごすとか。
そうやって、新しいものを吸収して慣れて行動範囲を広げることの繰り返しで、
だんだんその土地になじんでいくのだと思う。
ローカルのカフェにも行けるようになった(Elysian coffee)