こけし日記

読むことと書くことについて

2016年のまとめ

ブログの説明にもある通り、2016年の年末でパートをやめたので、
元パート主婦になりました。
そしてカナダ滞在もあとわずか・・・。

2016年は仕事と家族についてよく考えた年で、
自分の当たり前とか、固定観念がすごくゆらいだ年だった。

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1、仕事について
初めてカナダで働いて、最初は言葉がうまく通じなかったり、
同僚やお客さんと意思疎通がうまくとれなくて孤独感がすごかった。
それがだんだん職場に慣れてきて、メンバーの一員として認められることで、
言葉が通じなくても仕事はできるし、求められていることをできるように努力して、
それを継続していれば成果を認めてもらえるというのがわかった。
日本ではあんなに外で働くことに失敗し続けたのに、カナダではできないなりに成果を認めてもらえたことで、パートに出て、どこでも働けると自信がついた。

30代半ばという人生の折り返し地点という年齢が近づいてものすごい焦っていて、
仕事始めたときに描いていた理想とか、同業者が同じ年のときにどんな成果を挙げていたかがめちゃくちゃ気になって、それにひきかえ自分は何もできてないし何にもなれていないと、ウツウツしながら過ごしていた。
思い返すとフリーランスになったのはなりゆきみたいなものだったのに、いつのまにか絶対フリーランスの編集者とかライターで成功しなければと自分で道を狭めていた。
こうありたいとか、こうあらなきゃに目がくらまされて、自分の向き不向きややりたいことを見失って、今まで自分の首を自分でしめていたんだなということに気づいた。
そのおかげで、逆にライターとか編集者にこだわらなくていいやと思えるようになった。


2、母親について
去年母親と連絡をほとんど取らなかった。
母に対して今まで当たり前だと思っていた行動、言動、考え方に対して、30歳を過ぎた辺りから我慢できないことが増え始めて、衝突が増えていった。
母と似ているところは自分の大嫌いなところと似ていて、離れていても母親の言動や行動を思い返して、イライラした。

親が過干渉気味で、自分も依存しがちになる部分があった。心理的にも金銭的にも物理的にも一旦距離を取ることで、本当に独立したいと思った。自分の頭の中にいる母親を追い出したくて、母の影響を排除しようと思って連絡をとらないことにした。そのおかげで自分のペースで考え、行動し、ものごとを決められてよかった。
本当は自分がもっと若いときに何をしたかった/したくなかったのかも、やっと思い出せた。やりたい/したくないと思う前に頭の中にいる母親の声に消されて、そもそもしたい/したくないと思わないようにしていたから、できなかったりやったことがあった。その結果、自分の中に、母親に人生を邪魔されたという気持ちがすごいあった。
これまで、母に対して憎い気持ちと依存の気持ちの両方があって、憎いのに依存する自分が恥ずかしかった。これからは自分の中の母親の声に影響されないようにすることと、自分が母親に依存しないことで、その気持ちを解消していきたい。
これからは母親の呪い(と言うときつく聞こえるけど、要は生まれ育った家族や環境の影響)を解くことで、もっと自由に考えたり行動したりしたい。


3、家族について
夫となんでも二人で決めたり考えられたのがよかった。
カナダに来て初めて夫と一緒に住み始めた。
夫とは知り合って半年くらいで結婚したから、まだよくわからないことが多かった。
1年くらいは新婚気分でなんでも楽しくできたけど、2年目ということでお互いの人間性や相手が不得意な部分も見えてきた。
2人とも完璧じゃないから、それをどう改善するかを夫と話し合ううちに、私は夫婦はこうじゃないとという思い込みがすごい強かった人間だったのがわかった。

専業主婦だから家事をがんばらないといけないとか、パートを始めたから家計に貢献しているとか、金銭と家事分担でこれだけ生活に貢献せねばみたいな考え方が強かった。
でも、夫と一緒にくらしたり、カナダでいろんな家族の形を見るうちに、
お金と愛と家事を天秤にかけて、お互いどれだけ貢献していると言い合うのはよくなくて、それよりも話し合いと実践と検討を重ねて、お互いが納得する形で家計と家事を回して生活をするのが大事だと気づいた。自分では柔軟なつもりだったけど、頭が硬くて偏見が強い人間だということがよくわかった。なるべくこれからは、独立した大人二人が協力して生活するという考え方に変えていきたい。
血がつながっているから、家族だから愛があるんじゃないし、そもそも愛があるのは当たり前じゃない。愛はお互いを尊重し、助け合う生活を送るうちに結果としてついてくるものだと思う。

カナダにはいろんな家族がいる。
家族の成員全員が同じ言語を話さない、同じ文化的背景を持たない、法律婚をしていない、子どもがいない、子どもと親が血がつながっていない、同性同士、男の人が家事をやる、女の人も仕事をする・・・。
出産、子育ての方法もさまざまだ。
無痛分娩/普通分娩、母乳/粉ミルク・液体ミルク、添い寝する/子ども部屋で寝かせる、自分の親に預ける/ベビーシッターを雇う/母親が育てる・・・。
日本にいるとコレが正解で、正解に合わせないのは変という風潮がすごく強い。
考える前に形式に合わせろという感じがすごくある。
どういう家族の形にするかは自分たちで話し合って、合理的で納得できる形で生活を運営していれば、他人がとやかく口を挟むことではないと思う。
これから私たちも自分たちの家族の形が作れたらいいと思う。

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これから人生の後半に突入するので、今まで当たり前に思っていた固定観念とか、親の考えや生まれ育った場所の影響とかを振り払って、もっとこれからは自分の軸を作っていきたい。