さて、前回は服の買い方について紹介しましたが、
服の処分の仕方についても紹介したいと思います。
1、服を捨てることへの罪悪感
前回は服を買うことについて書きました。
断捨離本や掃除テクニックにもよくあるように、
ものを増やすと、その分減らせとあります。
実際に着ないし、場所もとります。
愛着や値段を考えると捨てることに躊躇するのですが、
やはり買った分捨てなければいけないと思うようになりました。
しかし、以前ライターの鶴見済さんのブログで、
日本ではひとりあたり年に9キロの服を買い、
8キロの服を捨てているという話を読んだことがありました。
また、服作りの現場で児童労働があるというニュースを聞いたりして、
服を捨てることに罪悪感がありました。
着ない服を処分したいと、処分することの罪悪感で、
どう処分するのがベストなんだろうというもやもやした気分を抱えていました。
2、服を寄付する
あるとき、My Sister Closetといういい感じの古着屋さんを見つけました。
そこはBWSSという暴力を受けた女性をサポートする団体が運営しているそうです。
服はすべて寄付によるもの、店員さんはボランティアで、
この服屋の売り上げが団体の活動費になると聞きました。
私はできたら自分の関心のある活動に役立つところに寄付したいという気持ちがあり、そこに着なくなった服を寄付をすることにしました。
着ない服を洗って、きれいにアイロンがけして持っていくと、
その日はちょうどアースデイのイベントで、
寄付をした人は20%割引券がもらえました。
わたしは行けなかったのですが、その日は互いに不要な服を交換するイベントもあったそうです。
服を通じて、いろんな人にその団体の活動にかかわってもらう仕組みを作っているのが印象的でした。
○My Sister Closet
http://www.bwss.org/about-bwss/my-sisters-closet/
3、バンクーバーでの服の処分方法
そうやって自分の服は処分したものの、バンクーバーでは実際にどうしているんだろうと気になっていたところ、
バンクーバーを含むメトロバンクーバー地区で、服と布の埋め立てを禁止しようとしているというニュースを読みました。
この2016年8月19日のカナダのテレビ局CBCのニュースによると
メトロバンクーバーエリアに住む人たちは、
毎年平均して19キログラムの布を捨てているそうです。
そしてこんなに服を捨てる多いのは、服が再利用しにくかったり、
寄付できることを知らないためではないかと考え、
メトロバンクーバーで埋め立ての禁止をしようとしているそうです。
そして、服の処分の方法として、以下の3つが紹介されていました。
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H & M clothing stores — up to two bags at a time.
H&Mで2013年から始まった取りくみで、世界中どこのショップでも、
どんなメーカーの服でも、どんなコンディションでも、
バッグ2袋分までなら引き取って、リサイクルに回すという取り組みだそうです。
http://about.hm.com/en/sustainability/get-involved/recycle-your-clothes.html
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Canuck Place clothing bins throughout the Lower Mainland.
地域の何か所かに置かれたドネイションボックスに
いらなくなった服を放り込むだけで服を寄付することができます。
ドネイションボックスはいろんな団体が置いていますが、
ここで紹介されているのは、子ども病院のものです。
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The SPCA's Vancouver branch accepts old towels,sheets
and bedding for animal pens.
捨て犬や猫を保護する施設に、タオルやブランケットを寄付する取り組みです。
※カナダではペットを飼うときにペットショップで購入するより、
こういった保護施設から引き取るのが一般的だそうです。
http://www.spca.bc.ca/about/faqs/can-i-donate-items-to-my.html
まとめ
これまでは自分が着なくなった服は、ゴミとして捨てるかフリマで売るか、
ぞうきんにするくらいしか方法が思いつきませんでした。
捨て時、売り時がわからなくて、着たおしてゴミという処分方法がほとんどでした。
でも自分が着なくなっても誰かが着るかもとか、役に立つかもという視点があると、
季節ごとに寄付したり大事に着たり、
服との関わり方も見直せることに気づきました。
服との関わり方は欲と罪悪感との葛藤があって、
買えなかったり捨てられなかったりすることが多く、
うまく付き合えているような気がしなかったのですが、
これからはもう少し気楽に付き合えそうです。
服の話はもう少し続きます。
次回はバンクーバーに来て変わったファッション観について書きたいと思います。