こけし日記

読むことと書くことについて

何もできない

カナダに着いて2週間たった。

ほんとはもっと「ブログで情報発信!」とか思ってたんだけど、
なんか毎日体がだるくてあんまりやる気が出ないし、
ちゃんとした本を読んだり、長い文章を日本語で書いたりするのがすごく疲れる。
たしかに2月くらいからずっと体の調子がよくなくて、
いくら寝ても疲れがとれないなーと思っていたら、
筋肉痛か!っていうくらいに全身の凝りがひどくなって、
しまいに、あごが開かなくなってしまった。
今からすると、仕事と渡航準備と渡航前の不安からくる
ストレスのせいだったと思う。
今はそういうあからさまじゃなくて、寝ても途中で目が覚めるとか、
寝ても変な夢ばかり見てうなされるとか、病気というほどでもない不調がある。

あと、とにかく毎日すごく疲れるし、何かするのにすごく労力も体力も使って、
1日に3つ入れたい予定を、1つしかこなせなかったりして、
自分がダメ人間になったような気分になることがある。
その原因を何かに求めたいんだけど、それが何なのかわからない。
それで、無駄に毎日のようにヤフー知恵袋とかで、駐在妻の悩みとか、
専業主婦で家族の世話ばかりで毎日むなしいみたいな質問を見たりして、
同じような境遇の人が何に不満を感じているのかとか、
そこに書かれた回答からヒントを得ようとしてしまう。

初めての海外旅行は英語圏ではなかったし、
イギリスに1人で1か月ホームステイしたこともある。
だから、海外で英語を使って生活することにそれほど抵抗はななかったはずだし、
去年の12月に来たときは毎日出歩いていたのに、
どうしてこんなに何もできないんだろう?自分の何が変わったんだろう?
って不思議でしょうがなかった。

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昨日、割とがんばって作った夕ご飯がおいしくできて、
機嫌良く家族と食べてくつろいでいたら、一時間もしないうちに
「なんかおなかが空いてきた」
と言うので、
「なんでこんなにいっぱい作ったのにおなかが空くのよ!」
と怒ってしまった。

そのあと怒った自分が嫌になって部屋でめそめそしていたら、
家族も仕事場で思ったよりできなくて、
そのことでストレスが溜まることもあるけど、
何もかも初めてずくしの土地で、全部うまくいこうと思わない方がいい。
自分のハードルを上げすぎてしまうと、
できないということばかりに目がいってしまう。
新しい場所で新しいことを何か始めようとするときは、
今までのルールややり方が通じないし、一から覚えたり
人間関係を作らないといけないから、思ったより成果が出にくい。
それよりも、今日これだけできたと思って、そっちに目を向けて
1日を過ごした方がいいと言われた。
あと、こういうときは成果がすぐに出ないからといって、
簡単に達成感が得られるようなことをしてしまいがちだけど、
そればかり見ていたら、本当に目指すところを見失ってしまうから、
今はがまんのしどころだとも言っていた。

それで、なるほどと思った。
私は料理は嫌いじゃないし、料理はこっちに来て挑戦したかったことの一つだから、
そんなに嫌じゃないはずなのに、何にあんなにかちんときたのだろうかと思ったら、
料理に達成感を向けていたからだった。
手をかけたとか、おいしくできたとか、おなかいっぱいになったということで、
達成感が得られていたのを、そのあとすぐにおなかが空いたと言われたので、
その達成感が否定された気分になって、怒ってしまったのだった。

毎日普通にやることに無理に力んで賞賛を求めて、
それが返って来ないからといって怒るのは理不尽だし、
おなかが空いたり口に合わないという生理的なことを、
自分の料理がまずいかもしれないからだとか、
必要以上に気にするのはだめだと思って反省した。

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私はまだどこかで、海外旅行気分でいたんだと思う。
だから毎日こなせない予定を立てては、
あれもできないこれもできないと思ううちに一日が過ぎ、
疲れて毎日無駄に過ごしているような気分になっていた。

旅行なら帰れば日常がある気安さで、アクティブになれるし、多少の冒険もできる。
けど、住むっていうのは非日常で来ていた海外が日常になるということだ。
スーパーでその国の安全で安くておいしい食べ物を作っている
メーカーを覚えて冷蔵庫に切らさないように買うとか、
郵便局の場所と営業時間を覚えて、郵便物が無事に着くための
安くて確実な方法を覚えるとか。
日本で当たり前にできていたことを、一から調べて覚えているのだから、
それは時間がかかるし、疲れるはしょうがない。
それでやっと自分が、「海外に住んでいる」ことを自覚した。

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せっかくなのでいくつかカナダっぽい画像を貼付けておきます

ふだんは行かないオーガニック系スーパーのchoices


2リットルパック!でかい!!