10月18日にCAVAブックスで『よい移民』トークイベントがあります。
過去のイベントの様子をまとめましたので、参加ご検討中の方はご参考にどうぞ。
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去る9月21日、神戸にある書店ワールドエンズ・ガーデンで、
『よい移民』トークイベントが開催されました。
ゲストはライターのヒトミ・クバーナ(@hitomicubana)さんでした。
参加者のみなさんの声をまとめてみました。
先日登壇した「よい移民」トークイベントin神戸の感想を書きました!
— ヒトミ⭐クバーナ@10/17-11/5🇲🇽Mexico (@hitomicubana) September 24, 2019
今週土曜は福岡、来月は京都と続きますので(私は出ませんが)、興味を持たれた方はぜひ足を運んでみてください。
「よい移民」のトークイベントに登壇しました|ヒトミ☆クバーナ|note(ノート) https://t.co/EFayhOMPW0
昨夜は『よい移民 現代イギリスを生きる21人の物語』刊行記念トーク「移民についてわたしたちが語るときに語るべきこと」にお越しいただきありがとうございました。
— 古本ワールドエンズガーデンaka小沢書店 (@worldendsgarden) September 22, 2019
「多数派は、多数派であるというだけで無自覚に少数派に対して暴力性を帯びる」ということを忘れないようにしようと思いました。 pic.twitter.com/QkY2a7TLX9
おはようございます☀
— 風文庫 (@kazebunko) September 22, 2019
昨夜は「よい移民」を翻訳された栢木清吾さんとフリーライターのヒトミ・クバーナさんのトークイベントへ。
もともと興味対象の分野ではあるけれど、昨夜のお話がなければ手に取ることはなかったかもしれない一冊。
他の積ん読差し置いて、読み始めます。
本日19時までオープン pic.twitter.com/QcDUnDOgNO
濃い時間でした。トーク中ずっと頭回したり、心から頷けたり、疑問が生まれたり。終わった後は自分の話も少しさせてもらって、次に向かうきっかけとなる言葉をたくさんいただきました。溜まっていたものも少し吐けました(笑)ありがとうございました!
— 邨田直人(サンスポ) (@sanspo_wsftbl) September 21, 2019
『よい移民』読んで本当によかった。 https://t.co/RHTWhhMZ73
『よい移民』トークイベント行きました。2時間長いな〜と思ってたけど、面白すぎて一瞬で終わった pic.twitter.com/k3JE5t9qjX
— negi☀️🌙 (@Negihgfv) September 21, 2019
「 #よい移民 」 #創元社 刊行記念イベント #移民についてわたしたちが語るときに語るべきこと 。#ワールドエンズガーデン 今回は、内容にまで踏み込んださらに手応えのある会。本は一筋縄でいかない内容だけど、スピーカーおふたりの話には読み進める手がかりが沢山あったと思う。 pic.twitter.com/2vfqpwaixq
— S-Fuugee (@satoshifujitsu) September 21, 2019
創元社の編集Aさん(@sgs_asayama)の連続ツイート
執筆陣は、全員が「BAME」にカテゴライズされる人々。これは「Black, Asian, Minority Ethnic: 黒人、アジア人、少数民族」の頭文字をとった言葉。
ただ、親は移民であっても、本人たちのアイデンティティは英国にある。英国で生まれ育ったのに、英国人として扱われないこと(あるいは、「よい移民」としてのみ、その場所にいることが許されるということ)。その問題。
ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の話。同じ移民をあつかった本で、すごく売れて助かった。表紙も黄色くて、似てる(苦笑)
収録作のなかでも印象的なのは、中東ルーツの女優のエッセイ。いろんな役になりきれることが演技の素晴らしさなのに、与えられるのは「テロリストの妻」など、決まりきったステレオタイプなものばかり。
「始めてもいないうちから、なぜわたしは型にはめられていたのか?」(271ページ)
「イエローフィーバー」という言葉がある。アジア人女性を過剰に「従順で、かつ性的な存在」だとイメージしている人たちのこと。
彼がセックスをしたのは、私か、それとも「性的で従順なアジア女」だったのか。(ココ・カーン「国旗」本書収録について)
プロレスラーの「ケンドー・ナガサキ」についてのエッセイ。執筆者は中国系ルーツなのに、この日本人の名前をもった悪役を応援し、憧れてしまう。
「私は自分が『オリエンタル』であることを受け入れ、別の『オリエンタル』の中に一つの『ロール・モデル』を見出したのです」(本書77ページ)
エッセイ「そんなのだめだよ!お話は白人についてじゃないと」について。栢木さんはこのタイトルがすべてを現すような章を読んで「この本は訳さないといけない」と思ったとのこと。
(私もこの章、すごく重要だと思います!)
編集担当太田のツイート
ヒトミさん、ご自身の体験から移民に興味を持った経緯について。
イギリスの物語なのに1つ1つの話題が身近でイメージしやすくて、しみじみしてなかなかさっと読めなかった。
移民にもさまざまなバックグラウンドがあるのに、自分が移民に理解があるって思い込んでたことに気づいた。
栢木さん、この本は内容が読みにくい本。1つ1つの体験が重くて、自分の体験とつながって、自分の差別された体験や、差別した体験に気づく本。中にはイギリスの話だけど自分ごとすぎて途中までしか読めない方もいた。
読むのにすごく時間がかかる本。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の話題が。
この本の次に『よい移民』を買ってくれる人も多いそう!
『よい移民』は日本ルーツの人が出てこないのと、ぼくイエは子どもの話で、今の本なので一緒に読むとおススメと。栢木さんのオススメはミスLさんの「テロリストの妻」、ヒトミさんのオススメは「黒人になるためのガイド」。
ヒトミさん イヌア・エラムスの「アフリカに切り込む 黒人向けの床屋と男の話」も国籍とか、民族について考えるヒントになったと。栢木さん『よい移民』は多様性がいいのはわかっていても、意識する前からステレオタイプをなすりつけられていて、そうさせてもらえない。その中で自分たちのありのままを認め、表現した人たちの物語だと。
「黄色」ヴェラ・チョック、「国旗」ココ・カーン、両方とも東アジア系の女性が、従順だけど性的に奔放だとして、性的アイコンとして消費される。また、それだけでなくある人がある人に気安く声をかけていいと思われるのが問題だという話。
ダニエル・ヨーク・ロー「ケンドー・ナガサキと私」、アジア系のロールモデルがいないと悩んでいた中国系の少年があるプロレスラーにのめり込む話。オチが秀逸なのでぜひ読んで欲しい。
ヒトミさん、『よい移民』わかってるつもりだったけど、わかってなかったという発見の多い本。栢木さん、多様性を描くのはマイノリティへの配慮じゃなくて、そういう人たちがいるという現実を写していないのが問題。
栢木さん、移民については、これから育つ子供たちがいるから、一過性のブームじゃなくて、そういう子たちが本が読めるようになって手に取れるようだし続けないといけない。
タイトルの『よい移民』はよい移民として振る舞わないといけないというプレッシャーを描いてるし、自分たちはもうイギリス国民で「移民じゃないけど」という皮肉にもなってる。結構複雑な意味合いが込められてて、刺さる人にはすごい刺さるタイトルという話。