読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

こけし日記

バンクーバーの元パート主婦。

海外で髪を切る(バンクーバー A to Z [H:Hair cut])

バンクーバーの生活 バンクーバーA to Z

中学生のとき三谷幸喜が好きで、オンリー・ミー―私だけを (幻冬舎文庫)
というエッセイ集で、外国に仕事で行ったときに、見知らぬ町の見知らぬ散髪屋に入り、座って一言「アズユーライク(あなたの好きなように切って)」と頼んで
髪を切ってもらうというエピソードがあって、ずっとやってみたかった。      

 

         

しかし、失敗して奇抜な髪型になると困るので、なかなかチャンスがなかった。
今ならあまり人前にも出る機会がないので、絶好のチャンスである。
このチャンスを逃すまじと、さっそくカナダの美容院に行ってみた。

今回は前から目をつけていた、ダウンタウンにあるアンティーク調で
若者が多そうなおしゃれそうな店にした。
三谷幸喜のエッセイにならい、飛び込みで行こうと思ったけど、
飛び込みは無理だったので、翌日の3時に予約を入れて出直した。

f:id:kokeshiwabuki:20150630144025j:plain


カナダの美容院では頭を洗わないと聞いたので、
先に自分で洗ってから行くくらいに気合いを入れていた。
予約の10分くらい前に店に入ると、案内の女性が待ち合いに通してくれた。
アンティーク調に整えられた待ち合いには、
雑誌がたくさん置いてあって、日本と一緒のような雰囲気だ。
ドリンクのサービスがあるようで、お茶かコーヒーか飲めるらしい。
お茶はいろいろ種類があって、選ばせてくれたので、ハーブティーを飲んだ。

f:id:kokeshiwabuki:20150630144306j:plain


緊張していたら、いよいよ美容師さん登場。
金髪で若めの女性。ナイストゥーミートユーと自己紹介&握手。
日本の美容院だと「担当の○○です、よろしく」みたいな感じ。
早口で名前を聞き取れなかったが、聞き返す間もなくシャンプー台へ案内される。
頭を洗わないと聞いていたのだが、どうも洗うようだ。
日本にもよくあるような、イスがスライドして頭を水道のついた台へ載せる
シャンプー台へと案内される。で、シャンプーが始まるけど、

 

ええー、冷たいやん!


 水やった!!


日本みたいに、水の温度を確かめないで、いきなりシャワーをかけてきてまいった。
美容師さんが何事か話かけてくる。
わたしの反応を見て、冷たいかと聞いているようだ。
あったかくしてほしいと話すと、お湯にしてくれた。


洗髪はどちらかというとあらく、
日本みたいに化粧が落ちないように顔にタオルをかけたり、
耳に水が入らないようにしてくれない。
がしがし洗われて、まるで頭を洗濯機の中に入れられているみたいだ。
そして、極めつけは右耳にシャンプーの泡が入ってくる!!
流してくれと頼むと、流さずにその辺のタオルでごしごしふかれた。
リンスのあとようやく髪を切る台へと案内される。

それでまあ、腰掛けたらお決まりの「今日はどうするの」ということば。
ちゅうちょするが、ここでためらってはいけない。


私は勇気を振り絞って「アズユーライク」と言った。

 

f:id:kokeshiwabuki:20150630144311j:plain

 

しかし、彼女は聞かなかったみたいに鼻でわらって
手でどのへんまで切るのかというジェスチャーをしてくる。
私のこのときの髪型は確かに、肩より長く若干パーマも残っていた。

この辺は男の髪との違いなのかもしれない。
いきなり好きにしろと言われて切れるはずがないということなのだろう。
単に短くすればよい男の髪型とは違うのだ。

残念だったが、ある程度の長さは指定することにする。
一瞬考えて、短くすることにして、とりあえずあごのラインを示した。
彼女は深くうなずき、ハサミを入れ始めた。

くしでなんども整えながら、髪を切って行く。
途中で何回もそろっているか確認したりしていて、
そこまで期待していなかった分、切り方は丁寧だと感じる。
ある程度切ったところで、「これでいいか」と聞かれた。
  
次に前髪はどうするかと聞かれる。
「似合うのはどれか」と返すが、へたくそな私の英語は通じず、雑誌を渡された。
いっそのこと思い切ってやれと思い、モードな感じの短めのななめ前髪を指差す。
適当に切りそろえたところで、どうかと聞いてくるので、「ナイス」と答える。
最後に、えりあしをバリカンで刈り上げる。

 

f:id:kokeshiwabuki:20150630144314j:plain

 

美容師のお姉さんとは、切っている間ほとんどしゃべらなかったのだが、
スタイリングしてくれている間に少し会話できた。
お姉さんはバンクーバー出身で、少し前まで違うところで働いていたけど、
最近帰ってきたらしい。

最後にムースなんかをつけてスタイリングしてくれ、完成。
髪を短くするのは3年ぶりでとても新鮮だった。
鏡の中の見慣れない自分にとまどっていると、「あなたとってもキュートよ」と言ってくれた。

 

ロクに英語もしゃべれないアジア人がやってきて
いきなり好きなように切れと言われ、向こうもさぞかしとまどったことだろう。
おもしろ半分で「アズユーライク」なんて言った
罪悪感を覚えながら会計を待っていると、
目の前には60代くらいのおじいさんがレジに並んでいて、
財布からクレジットカードを探すのに待たされる。
何度も財布からレシートの束をぶちまけるので、そのたびに拾って渡してあげる。
おじさんの会計に10分くらい待たされた後にようやく会計を済ませた私は、

カナダの美容院は懐が広いと思った。

 

散髪代(チップ、税金含めて)

合計 67ドル

店はダウンタウンのウエストペンダー通りにあります。
バンクーバー観光の思い出にヘアカットはいかがでしょうか?
次は中華系の移民が経営しているような男女兼用の床屋に行ってみたい。

BANGTOWN
438 W PENDER
VANCOUVER, BC

※ちなみに、あとで友だちに聞いたらめっちゃ高いでそこ!って言われた。
安いとこだと20ドル〜で行けるそうです。