こけし日記

読むことと書くことについて

在外投票する人へ

2017年10月22日に衆院選が行われることになりました。
海外在住者でも在外投票という制度で海外から投票できます。
そこで今回は在外投票の仕方について紹介します。


在外選挙人証をもらうまで

投票するには在外選挙人名簿に登録が必要です。
登録の条件は、
海外在住で、日本で住民票ぬいており、3か月以上同地に滞在予定であること(滞在3か月未満でも申請はできます)。
直近まで住民票を置いていた選挙区の候補者に投票できます。
参考に総務省や外務省、現地公館のHPにも詳しい流れがのっていますので、参考にしてください。

総務省|在外選挙制度について

 

外務省: 在外選挙人名簿登録申請の流れ

 

現地公館で在外選挙人名簿に登録する申請書を提出し、日本の選挙区の選挙管理委員会より、在外選挙人証が交付されます。
ちなみにバンクーバーでは在外選挙人名簿への登録は郵送ではできず、現地に直接行かないといけませんでした。

在外選挙人証は申請から交付まで2か月ほどかかるそうです。しかし、
私は2016年7月に行われた参院選で在外投票をした際は2か月以内に届きました。選管によって手続きのスピードに差があるみたいです。
ラッキーなら間に合うと思うので、ダメ元でも今回の選挙で投票したい方は手続きしてみてください。

投票時の注意

在外選挙は領事館で投票できます。
投票時には在外選挙人証とパスポートが必要です。
投票所には全国の候補者の名簿が置いてあって、そこから自分の選挙区の候補者を探します。
自分の選挙区を探すのも、比例代表の候補者を選ぶのもたくさんいて迷うと思うので、事前に誰に投票するか決めていった方がいいです。ちなみに在外選挙では最高裁判所の裁判官の国民審査がありません。
職員の人は親切なので、手続きでわからないことがあれば電話したり直接行って聞いてみてください。

これから海外に行く方へ

在外期間と選挙が重なるのもなかなかない機会だと思いますので、もし投票してみたい方は早めに手続きしておいた方がいいと思います。わりかし申請は簡単です。
あと、申請したけど選挙終わったなんてならないよう、これから海外滞在予定があり条件に当てはまる人は早めに手続きを!

誰もいい人いないから棄権して民意を示すとか、選挙だけが政治参加の方法じゃないという意見もあると思いますが、私はチャンスがあるなら在外投票して、有権者としての権利を使った方がいいと思います。

日本のフロンティアはどこだ

この間『縮小ニッポンの衝撃』という本を読んで気分が暗くなってしまった。
人は減るし金はないし、あんまり未来に希望が持てない。
90年代はまだイケイケな雰囲気があったけど、2000年に入ってから社会にどんどんそういう雰囲気がなくなってきている感じがする。

  


思い返せばカナダにいたときはあんまりそういう気分にならなかった。
国の雰囲気が日本とだいぶ違うかったせいだ。カナダは余裕がある。
まず人が少なくて土地が余っていて広い。人口密度が全然違うカナダは1㎢あたり3.4人、日本は336人。広さなんか約26倍ある。
電車が混まないとか家が広いというだけでストレスが減り、空間の余裕が心の余裕につながりる。

資源がある国とない国
それから、資源国というのも強い。
オイルサンドとか、天然ガスが出るのでそれで商売できる。
逆に日本は資源がないから、物とかアイデアを作って売るか観光で稼ぐくらいしかない。
そういうところはいろんな政策に影響して、例えば学歴重視になったり、国内で消費を刺激するような政策が善とされたりする。

日本はやっぱり物を売らないといけないっていうのがあるせいか、国内でいろんな会社が競争している。それはいろんな製品が出て便利さにつながることになるなんだけど、その競争がすごい狭いところで価格の安さでやってて、ちょっとしんどい。
似たような製品とか日常の些細な困りごととかニーズに対応する商品がどんどん産まれて、消費者に物を買えって圧がかかって、なんか息苦しい雰囲気がある。

逆にカナダは物を売らなくても大丈夫な国柄のせいか、同業他社が少なくて、この製品はだいたいこの価格って決まっていて、それがべらぼうに安かったりすることはあまりない。
日本だと値段と品質が比例しなくて選択肢が10くらいあるって感じだけど、カナダだと、すごい安い粗悪品か、まあまあの品質のまあまあの値段か、めっちゃ高いものくらいの3つくらいの選択肢しかない。

人口減少と過疎
カナダも少子化が進んでいるらしいけど、移民社会だから、人口をよそから入れたらいいという考え方をしているので、結婚しろとか子供を産めという圧は少ないし、日本ほど悲観してない。
教育熱も移民によってだいぶ考え方は違うけど、カナダ人は日本みたいな学歴偏重って感じは少ない。移民社会だから人口もいい人材もよその国からひっぱってくればいいっていう考えが元にあるんだと思う。

カナダだとそもそも人の住める土地は少ないっていうところが大きいので、人口の大部分がアメリカの国境よりに集中している。
だから、あまり過疎を問題としていない。
少数民族の村とかで人口が減っているっていう問題は聞いたことがあるけど、国全体の問題という感じではない。
がんばって開発しようっていうよりも、手をつけられないから置いておこうって感じでそもそも人が入っていない。

日本は逆で、がんばったら住めるって感じの自然だから、江戸時代くらいから山奥まで開発して人が住んだけど、そういう集落が過疎化によって人口が都市に移動したから閉鎖を迎えている。

日本のフロンティア
カナダは先進国なんだけど、フロンティアっぽさが残ってる感じがある。
人間ではどうにもできないっていう部分が国土の大半を占めているから、そこは放置というかあきらめというか、関与しない感じがある。

日本のフロンティアというと、わたしは戦後すぐの写真を思い出す。
爆撃でやられて大変だと思う一方で、こんなに土地があってこれから何でもやれそうな雰囲気がいいなというふうにも思う。
それから、地元の高校で60年代の学園紛争の時代の人が校則を変えて、制服から私服通学オッケーにしたという話もすごいフロンティア感があると思う。若者が自分たちの力で制度を作ったり変えたりできる時代があったことをびっくりする。

今の日本にフロンティアなんかあるのかなー。
15-20年前ならインターネットで、5-10年くらい前ならフリーランスとか地方なのかな。
日本はすぐになんでも制度化されて、フォーマットができるのがすごい速い。
地方移住だって、フリーランスになって独立だって、先行者がいて、それを誰かがフォーマットにしてお金を稼ぐモデルをつくって、国が制度化していく。
田舎ぐらしは変わりもののすることとか、フリーランスなんかやくざな仕事って言われていたのが、今は地方創生とか働き方改革って言われて国のお墨付きがつくような時代になってびっくりする。
カナダに行って改めて、日本は社会が制度化されて国土は開発されすぎて、何かできる余地があるようには見えない社会だから、生きづらかったんだなと思った。

矛盾するけど、今は拡大よりどう縮小するかがフロンティアなのかな。




独自の進化をとげる移民料理の町バンクーバーで、世界の味めぐり

バンクーバーで行ったお店情報を「みんなでつくる旅行マガジン&ガイドブック」がコンセプトのトリップノートのサイトで紹介させてもらうことにしました。
第2回目はバンクーバーの移民料理です。
いろんな国の移民達が持ち込んだ食文化が現地の人の舌に合うように、
あるいはいろんな国の料理と融合して新しい味が誕生しています。
気になった方、是非チェックしてください。
tripnote.jp

バンクーバーのサードウェーブコーヒーカフェ5選

バンクーバーで行ったお店情報を「みんなでつくる旅行マガジン&ガイドブック」がコンセプトのトリップノートのサイトで紹介させてもらうことにしました。
第一回目はバンクーバーのサードウェーブコーヒーカフェです。
実はバンクーバーってコーヒーの聖地なんですよ!
気になった方、是非チェックしてください。

tripnote.jp

引っ越しで大変だったこと(日本居住編)

バンクーバーから戻って来て早2か月。
毎日いつ終わるんだろうという感じで、部活の合宿最終日が延々続いてる気分だった。
あんなに引っ越しが大変だったはずなのに、ちょっと経つともう記憶が薄れかけている。
バンクーバーから戻ってきて日本の引っ越しで大変だったことを、バンクーバーの違いとに触れながら書いてみる。

1、戸籍がいる
海外に転出する際に、住民票を抜いていったので、日本に居住してないことになっている。そのために、家を借りてから現住所の役所に住民票を出さないといけなかった。
わたしの住んでいる地区だと海外からの転入の場合は、パスポートと戸籍がいると言われた。

で、

こ、こ、戸籍!
ムキー!!!

となった。
住民票を入れるだけなのに、その前に本籍地に戸籍を取りに行く(あるいは郵便請求する)ことが必要になる。

今まではあんまり気にしなかったけど、戸籍制度不便なだけだしやっぱいらないのではと思った。
そして改めて、日本の役所ってワンストップで一つの手続きができなくて不便だなーと思った。

2、身分証明書を作るのが難しい
日本は公的な写真つき身分証明書をゲットするのが難しいと思った。
マイナンバーカードができる前は、住基カード以外だと、パスポートか免許証くらいしかなかった。
でもパスポートも免許証もIDの役目を果たすだけで、本来の用途は違う。

バンクーバーだと、住民ならブリティッシュコロンビア州が出している、BCIDというIDカードを作れる。
手続きは簡単で、役所に行って所定の用紙に記入し、住所がわかる書類を提出し、手数料を払えばいいだけだ。写真はその場で撮ってもらえる。
日本でいう在留証明書みたいなものはない代わりに、このBCIDが身分証明書代わりになっていた。
これでブリティッシュコロンビア州では大体の用が足せた。
例えば働く時には役所に行ってSINナンバーというものが必要だった。
それを取得する際に、役所に行って働けるという証明のために、労働許可証を見せて、身分証明書としてBCIDを見せて、所定の用紙に記入するだけで手続きできる。
いちいちパスポートを持ち歩かなくていい、外国人でも基本的にそれを持っていたら怪しまれることがない、などメリットが多かった。
ちなみに職務質問(カナダでそういうのがあるかわからないけど)をされたりということもなかった。

日本はそういう身分証がない上、役所とか銀行によって使える身分証明書が違うのも不便だと思う。
だから日本もマイナンバーカードができて便利になっていいやんと思った。
でも結構反対意見が多くて、住基カードみたいなことになりそうと思った。
実際問題単にIDとしての用を足す身分証明書がないのは困る人がいるし、
納税を番号で管理している国は多いし、運用してうまくいっている実例もある。
マイナンバーカードについては、なんとなく反対する人の意見もわかる部分もあるけど、マイナンバーカードみたいなのは必要だし、それでどこでも手続きできるようになったら楽でいいのになーと思った。

3、サインじゃなくて印鑑
日本はなんでも手続きの際に印鑑がいるのも忘れていた。
カナダにいたときはサインで済んだので、印鑑を押すのも久しぶりだった。

カナダに行く前は普通に思っていたけど、帰ってきたらなんか不便だなと思った。
夫の職場にいる海外から来た人が、銀行口座を作るのにその人の名前を彫った印鑑が必要だと言われたそうだ。
印鑑の注文する時間やお金が余分にかかる。
また、海外の人でなくても、珍しい名字の人だといちいち注文しないといけない。
なんか印鑑に関する謎のマナーも聞いたりする(上司の隣に自分の印鑑を押すときはお辞儀しているように見えるように、自分の印鑑を上司の方に傾けて押せとか)。
印鑑なんて、ローカルルールが発達しすぎて、どんどん不便にして自分で自分の首をしめている最たる事例じゃないかと思うから、廃止したらいいのにと思った。

4、インターネットでなんでも手続きできない
カナダは国土が広い分インターネットが発達していて、役所の手続き、電気ガス水道などの手続きがほとんどインターネットでできる。
銀行もオンラインバンキングに対応しているので、書類のやりとりがなくてもいろんな手続きが可能だった。
もちろん、インターネットができない人にとっては不便かもしれないけれど、口頭のやりとりに不安があったのでかなり助かった。
また、役所が結構遠かったので、便利だなと思った。
これまでは人と直接やりとりする方がいいと思っていた部分もあったけど、家から出られない人や障害のある人や外国人にとっては、その場で調べられたり、入力すればいいだけだったりするから便利な部分もあるんだなと思った。
あと、時間を選ばないのもいい。
最近は日本もインターネット対応しているところが増えてきていて、帰ってきたら自分が浦島太郎状態でびっくりした。

5、現金社会
カナダはどんな小さな商店でも、ファーマーズマーケットの個人商店でもクレジットカードが使えた。
スマホタブレット、それらでカード決済できるスクエアのような機械の登場が、
それを後押ししている部分もあると思う。
なのでカナダではほとんど現金を使わないでカード決済で済ませていた。
カード決済で便利だったのは、記録が残ること、現金を落とす心配が減ったこと、
お金をおろすのを忘れて手数料を取られることが減ったこと、などなどいろいろある。
ポイントやキャッシュバックなどお得になる部分もあって、
家計管理の上で便利だと思った。
日本でも同じような感じでやりたいなと思っていたけど、
やっぱり小さいお店とかは現金しか受け付けなかったりする。
日本はまだまだ現金社会で、ちょっとめんどくさいと思った。

最初の1か月はカナダにいたときの感覚が残っていて、
いろいろギャップを感じて、不便だとか変だと感じることが多かった。
特に日本で不便だと感じたのは、最初の役所や銀行などの手続きや、
身分証明や書類に関してだ。
帰ってきて改めて、日本はその社会の成員として認められるハードルが結構高い社会だなと改めて思った。



『仕事文脈』vol.10「Don't work too hard」に原稿を書きました

バンクーバーと仕事」を連載している雑誌『仕事文脈』の10号が出ます。

  


5/7に東京文学フリマで先行発売だそうです。
今回のテーマは「Don’t work too hard」で
「一生懸命働かないこと」がテーマだそうです。

なんとうれしいことに、この記事がきっかけだったそうです。

kokeshiwabuki.hatenablog.com


これをアップデートした文章を書きました。
よかったら読んでください。

 

帰国したので連載はこれで最終回になります。
『仕事文脈』はいつも読んでいて、いろんな人の仕事や仕事観を知れ、
自分の考えを新たに見直す機会になっていたので、
寄稿できてとてもうれしかったです。

機会があればまた何か書いてみたいです。

引っ越しで大変だったこと(バンクーバー引き上げ編)

2月の終わりにバンクーバーの家を引き払い、日本に帰ってきました。


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初めて海外から日本に引っ越すので、2月はストレスのあまりお腹が痛くなったり、不眠で悩まされた。


やることリストはこれくらいで、たいしたことないはずなんだけど、
やっぱり英語なのと日本と勝手が違うのがネックだった。
 
1、家具、荷物の処分
2、パッキング
3、公共料金の手続き
4、クレジットカードの解約、銀行口座の閉鎖
5、カナダの確定申告
6、お土産


わたしのうちは2年滞在と決まっていて、最初からバンクーバーで全部処分して、来た時と同じくスーツケース2つで帰ってくるつもりだった。
だから、どれを売ってどれを持って帰るかというような悩みは少なかった。船便で家具を送るという作業がなかったので楽な方だったと思う。
それでも大変だった。
国によってやることは変わるけど、これから海外から日本に引越す人にむけて
参考になればうれしい。

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スコーミッシュの滝

1、家具、荷物の処分

家具は日本人の駐在や留学で引っ越しサポートをしている助っ人Vanさんという人に、新しく駐在や留学で来る人にまとめて売ってもらった。
このサービスのいいところは、家の退去の1日前に荷物を引き取りに来てくれるので前日まで普通に生活できるところと、まとめて売れるところだ。
あと、売る相手が日本人なので日本語でやりとりできるのもいい。

細かい荷物は知り合いにあげたり、クレイグズリストやカナダの日本人向けサイトで売ったりした。
メルカリなどのアプリと一緒で値下げを要求する人もいる。
このときに変に渋ってしまうと、向こうがやる気をなくして連絡がとれなくなることもあった。いくつか交渉途中で終わってあげたり寄付したものもあった。
今思えば変に欲を出さないで言い値で売ったらよかった。

うちは繁華街から遠くて日本人の少ない地区だったので、日本人向けサイトよりクレイグズリストの方がよく売れたし値下げ率も低かった。
クレイグズリストは安全の問題もあるそうだが、英語のやりとりさえ慣れ、安全に気をつければクレイグズリストは便利だった。

結構おもしろかったのは、マンションの入り口に不要品ボックスがあって、
引っ越す人や子どもがいる人なんかがおもちゃや使わないものを置いていって、
住人が勝手に持っていく習慣。
私もそれを活用してハロウィン用に買ったカツラや、余った園芸用品を処分した。

売れないような小さい家電、壊れた家電は近所のコミュニティーセンターでゴミとして引き取ってくれた。
壊れたブレッドマシーンも簡単に処分できて楽だった。
また、教会がやっているような不要品を売るスリフトショップというところがあって、そこに持っていけばどんなものでも引き取ってくれると聞いた。

何回も書いているけどバンクーバーはゴミを出さない、リサイクル文化が徹底している。その気になればゴミを出さずに引っ越しできるのがすごいところだと思った。

2、パッキング

わたしが本の仕事をしているのと古本屋に行くのが趣味で、うちに本が多かった。
パッキングをしようという晩に、クローゼットから段ボール2箱分の本を出して来たときに夫が私に見せたうんざりした顔は、終世忘れることはできないであろう。
何かを得るためには何かを捨てねばならない。
犠牲にしたのは服と靴で、ほとんど人にあげたり売ったりした。

本は最終的にパッキングしきれずに、クロネコヤマトの詰め放題パックで別送した。
関税がかかる商品もあるので、何でも送れるわけではないが、中古品やおみやげなどはこれを使って別送するとかなり楽だった。
旅行者の人にもおすすめのサービスだ。

3、公共料金の手続き

全部オンラインで手続きできて、かなり楽だった。
もともとクレジットカードから引き落としをしていて、それを日本の銀行の口座に引き落とし先を変えておけば滞在ぎりぎりまで電気やネットが使える。
しかも日本の口座から自動的に引き落としてくれるので、日本から料金を振り込む手間がいらない。
携帯とかインターネットは機械を返すとかシムロックを外してもらうとか、店舗に出向かないとできないこともある。

4、クレジットカードの解約、銀行口座の閉鎖

これはちょっと時間がかかった。
銀行口座を残していく人もいるみたいだけど、口座維持費が毎月10ドルくらい取られるのと、マイナス口座になるとペナルティで7000円くらい取られたり、ブラックリストに載るというような話を聞いたので、閉じることにした。

最初にクレジットカードを解約して、そのあと引き落とし先になっている銀行口座を閉じるという流れ。
カナダの銀行は印鑑と通帳がなく、IDカード(パスポートがいるときもある)とサインでこと足りる。日本みたいに何か書類を書かされることもなく、カウンターでその場で手続きしてもらえる。

クレジットカードは解約するのに2、3週間くらい必要だったけど、銀行口座はすぐに閉じられた。
このときに、口座にお金が残っていて送金が必要な人は、送金手続きが必要になる。
シティバンクとか外貨で受け取れる口座を持っていたら、外貨のままでもいいと思うけど、日本円で受け取りたかったので、両替商のVBCE宛のバンクドラフトを作ってもらって、VBCEから日本の口座に送った。
日本の銀行で受け取るときはマイナンバーが必要だった。

5、カナダの確定申告

外国人でも居住者なら税金を払う必要がある。
カナダの確定申告の時期は毎年1月から2月で、その間に銀行や勤め先からT5とかT4といった書類が送られて来る。
これは日本でいう年末調整の書類みたいなやつだ。
その中から払い過ぎなら還付してもらい、払ってない場合は税金を納付する。
日本みたいに控除もあって、配偶者控除とか、バスのマンスリーパスとか、子どもの習い事なんかは控除対象になるみたい。
これも日本人向けにインカムタックスリターンお助け隊というサービスがある。
出国後に還付金が戻ってくる予定だったので、申告のほか、還付金を受け取って、日本の口座に日本円で振り込んでもくれるので、ありがたかった。

6、お土産

これは別に記事を書きたい。
片付けに必死で、日本に帰ってからやばい、買ってないということになりがち。
観光じゃないし、遊びで行ってるわけでもないので、気にしなくてもいいかもしれないけど、餞別をもらっていたり日本から何か送ってもらっていたりしたら、そういうわけにいかない場合もある。
お土産選びのコツはとにかく日本にないとか、珍しいもの。
かつ「軽い」「割れない」「腐らない」。
私はトレーダージョーやホールフーズといった現地スーパーのエコバックを買いまくっていた。

バンクーバーのトレーダージョー(正規店ではなく、トレーダージョーから品物を仕入れて売っている店のよう)
http://www.piratejoes.ca/

ホールフーズ
http://www.wholefoodsmarket.com/stores/robson

あとは、バンクーバーのレトルト食品とかエスニック食品といった日本で手に入りにくい食べ物とか、石けんや珍しい生活用品とかを買っていた。

パタゴニアとかメックといったアウトドア用品も日本より安く買えるし、
セールの時には日本じゃありえないくらいのプライスダウンになるのでおすすめ。
おみやげもの屋さんより、ローカルなスーパーやエコグッズのお店に行った方が喜ばれそうなものが多かった。
あとは変わった紙もの(ステッカー、ハガキ)があれば買っておくと、
送る時にバンクーバー感が出せて便利。

ちなみに、定番のメイプルシロップとメープルクッキーとスモークサーモンは、
日本の輸入食品店でも買えるので、無理に買わなくてもいいと思った。
どうしてもあげたい人には、日本に戻ってから名物を送るなどの方法もあるし、
気持ちの伝え方が大事でそんなにモノは重要じゃないなと思った。

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バンクーバーの夕暮れ

○まとめ

引っ越しは本当に体力を使い、精神的疲労も大変だった。
みんなにさよなら言わなければと人に会いすぎるとか、
家中の物を全部売ろうとするとか、根を詰めすぎるのはよくないと思った。
お別れ会的なものは名残惜しいけど、結構体力がいるので、断ることも大事と思った。

引きこもりだったくせに、最後の方になってあそこに行きたかった、
食べたかったというものがやたら出て来る。
けど、時間も体力もお金も限られている。

それでできなかったことが多かったと結構へこんでいたら、
ツアコンをしていた友達に「全部見たら次見るところがなくなる」と言われて、
それでだいぶ楽になった。

バンクーバーと今生の別れと思うからあれもこれもと詰め込みたくなる。
遠いけど、また行けばいいのだ。
今度は旅行者として、夏の光浴びながらビールを飲んだり、
冬のウツウツとした長雨を見ながらカフェでお茶したり、
中国語が飛び交う飲茶屋さんで飲茶をたらふく食べたりしたい。